2016年5月10日火曜日

新年度遊びの達人クラブ エピソード2

あっぱれな1日でした。

天候にも恵まれ新年度は22人でスタートした遊びの達人クラブ。子どもたちは達人クラブでの1日を十分に使い、たたかいごっこ、工作、外でご飯を食べる、バスケ、サッカー、野球、工作、泥遊び鬼ごっこ、焚火、秘密基地づくり、お店屋さんごっこ、手芸、など多種多様な遊びが行われていました。

スタッフも本気で忍者になりきってたたかいごっこ。

傍にいる大人が夢中になって遊んでいるからこそ、
子どもたちの多様な好奇心や無限の創造は、より膨らむ。

子ども達はますます遊びにのめりこみ、

 午後からもたたかいごっこは続く。

何人かの子どもの声とスタッフとでその場でやり取りしながらお互いに即興で、演じ遊んでいく。

「のこぎりを引く」それだけで、おもしろい。

「何つくってるの?」と聞くと、「いやまだ決まってない」と返ってくる。
この後小一時間金槌やのこぎりを使って黙々と一人で集中して工作♪
昼食中に「やっぱりトエックって楽しいなぁ」と話してくれる。

子ども達のヒラメキは美しい

遊びの最中に、女の子たちはカンバッジを使いかわいいブローチを作りたいとひらめく!!
子どもがやりたいことを見つけ、グッと集中して遊ぶ姿は毎回感心させられる。

上出来の仕上がり


広い田んぼを使ってのびのびと体を動かす

大人数でサッカーや氷鬼をしていい汗を掻いていました。

青竹を使い弓矢づくり

ナイフで削って、焚火で炙ってと大人の助けもいらず、スムーズに工作を仕上げていく。

私だってやってみたい!!

高学年がナイフを使って竹工作をしているのを見て、低学年の女の子も
スタッフに見てもらいながら初めてのナイフ。

本日の昼食

ごはん(完全無農薬でトエック農園産 七分づき)
お味噌汁(お味噌も畑に大豆を育てる所から手作り)
煮物、タケノコの天ぷら(トエックの竹林から採ってきたもの)
その他に・・・


本日の昼食②


トエック農園育ちの新玉ねぎの炒め物&玉ねぎスライス

お外でご飯♪

子ども達の思いつきで、このプランが実現!!
遊びの達人クラブは、子ども達の声を基にしてプログラムができていく。



2016年5月8日日曜日

2016年度遊びの達人クラブがスタートしました!!

5月7日(土)は中国武術の達人

       范永輝(はんえいき)氏を

お迎えしました。


中国西安生まれ。6歳の頃から武術を習い始める。
1990年全中国プロ武術大会で棍術優勝
九節鞭で3年連続優勝・・・中国武術は日本で言うなら相撲と同じく国技。
その中で最高位にたつ方です。



まずは準備運動を兼ねて、太極拳で身体をほぐす。指導は三浦祥子さん。
范さんの日本での親代わりであり、共に中国武術を広める活動をされています。
元四国大学教授。


音楽がかかったとたん、ぐっと身が引き締まる感覚がありました。
どれもゆっくりとした動きなのだけど、
日ごろ使っていない筋肉がピリピリとひきつる感じがありました・・・大人は特に。
子どもたちの方が軽やかに、しなやかに動いていました

弓を引くポーズ


さて、いよいよ范さんの演舞
まずは武器の紹介
「剣(けん・右側)」と「刀(とう・左側)」の説明。
剣はまっすぐで、「突く・刺す」動きに用いる。
刀は「切る」動き

静止のポーズ。
見ている側も一気に何かピンと張りつめたものが伝わってくる
一同沈黙・・・・



そしてその沈黙を破るように、突如刀を振りまわす
持ち手についている布がびゅんびゅんと音を立てる。
その動きの素早さが音でもわかる

「はー!!」

その動きの切れ味の鋭さ。思わず拍手が沸き起こりました。


そして、その刀を実際に使わせていただきました
刀をまっすぐに突き、その切っ先を震わせて「シャキーン」と音を出すことに挑戦
「何でも体験してみる!!」
「やってみたいひとー!」
の、范さんの申し出に真っ先に手を挙げたのがタイチロウ(小3)

「ハー!!」

簡単なようで音を出すのは難しい

力任せでもなく、気合のような、集中力を一気に放出する感じ

ユウタ(小1)
「ハー!!」
レイラ(小1)



ハルキ(小1)

フィンリー(小1)

一人ひとり何度もやらせていただきました


そして、范さんの最も得意とする「九節鞭(きゅうせつべん)」
約10センチ程の金属の棒が鎖状に9つつながっており
持ち手の部分は筒状の形。その反対側には太い釘のように尖っているものがついていて
これで相手と闘うのだそうです


演武を見せていただいたのだが、九節鞭を振りまわし始めたとたん、
子ども達はぐっとひきつけられる
びゅんびゅんと空を切る音がする
見ている側は范さん自身に当たってけがをするのではないかという怖さも感じてしまう
のですが、そんなことはもちろん無用。見事なさばきを披露してくれました

これも実践
この武器の練習の第一段階はくるくると鎖を回転させて円を描くことなのだそうです。
これが簡単なようでとても難しい
早く回せば誰でもできるのだが、ゆっくり⇒一定のスピードを保つことが難しい
「手首をまわす!!
「そして余裕を持つこと大切ね。はい笑顔!!」
という范さんのアドバイスに
アサヤ(小4)はそれどころではなく、回転を保つのに必死でした

お見事!!

コウキ(小6)


 そして最後は、先ほどの太極拳と、カンフー体操の動きの意味を教えていただきました。
音楽に合わせていると一つの踊りのようですが、実は全ての動きは「護身」と「攻撃」になっていて、
流れるようにつながっているのです

そして、終わった後に范さんに質問コーナー。

Q:いつからはじめたの?
A:ちょうど君たちの年の頃、かっこいいなという憧れから始めました

Q:どれくらい練習するの?
A:10代の頃は武術の学校に行っていました。その時は一日8時間

その時間の長さに子ども達は思わず「えー!?」と驚きの声

A:今は仕事も忙しい日があってなかなか時間がないこともあるけど、
最低1時間はトレーニングするようにしている

「練習は辛く、何度もやめようと思ったことがある。けれども、自分で決めたことであり、やりたいと思って何でも挑戦しようと思いここまでやってきた。だからみんなも今日のような達人の時間をなんでもやってみて下さい」

范さんは映画『酔拳』でジャッキーチェーンに武術を教えた経験も持っています。
その時范さんは学生で、ジャッキーはいわずと知れた大スター。
けれでも年下である范さんに教えを請う姿にこんなことも話していました。

「彼(ジャッキーチェーン)のすばらしさは謙虚な姿勢。学びたい、上手になりたいと思ったら、それが原動力になり、力をつけていけることをジャッキーの姿が教えてくれた」とも語っていました


こうして90分間の達人タイムは終了。始めはそばで見ているだけの子も、本物の姿にどんどん引き込まれていくのが伝わってくる貴重な時間でした

ちなみに武器と言われるものは、300種類を超えるのだそうです。今回はその一部。

中国武術の奥の深さはその数の多さからも伝わってきます。