2018年2月10日土曜日

ココロが動く先に「道」

2月の達人さんは

バードウォッチングの達人   吉田和人さん

吉田和人さん 紹介  

吉田さんが鳥と出会ったきっかけは小学生の時ゴイサギを保護し、

とても美しく思った所からだ。

それからお小遣いを貯めて図鑑を買ったり、

高校の修学旅行の費用で双眼鏡を買ったことも(笑)

初めて双眼鏡で鳥を覗いた瞬間、『世界が変わった』体験をする。

「今まで肉眼で見るのと、大きく違いを感じた」と吉田さん。

それ以降更に、鳥の研究に没頭。

更に大学でも4年間 百の舌を持つ鳥といわれる

百舌鳥(モズ)のナワバリについて研究。

卒業後は佐那河内村「いきものふれあいの里ネイチャーセンター」で務める。

退職してもなお、伊島(徳島)で「オオジュウイチ」の鳴き声解析で

全国誌に取り上げられる。


日本野鳥の会 会員徳島支部    

著書「阿波の野鳥」「徳島県鳥類目録」など


達人の凄ワザ

トエック農園の傍を流れる岡川でバードウォッチングを開始。

達人の吉田さんは素早く動く鳥も目視で、瞬時に答える。

更に驚かされたのは鳥を見なくとも、

耳で鳥の鳴き声を聞いただけで答えられることだ。

今回でいえば・・・他の鳥の声色を真似る「百の舌の鳥」と書いてモズ。

その鳴き声だけ聞いてだけで「あれはモズやね」

「ウグイスの鳴き真似するけど、下手なんよなー」

とサラリと答えた吉田さん。

一同驚愕。


無駄のない手捌き

鳥が現れて、数秒以内に吉田さんはいつも双眼鏡のピントを合わせ、

毎回子ども達に見せてくれる。

当然のことだが、鳥も生き物だから

じっと待ってくれるわけではない。

まさに一瞬の早業だ。

それをサラリと、率なくおこなう。

そんな吉田さんの在り方も達人級だ。


ドラマティックな

出会いの数々

「あっ?!見えた(羽が)フサフサや」

「なんか食べとるなぁ」

吉田さんに紹介してもらい出会った鳥は、

ツグミ、ハシボソガラス、ホオジロ、モズ、トビ、ジョウビタキ、

シロハラ、コガモ、タシギ、アオサギ、コサギ、カワウ、スズメ、

ハクセキレイ、マガモ、ヒヨドリ、キジバト、タヒバリ、アオジ

あわせてなんと、19種類!!

驚きと感動の連続でした。




ヒトとトリと自然環境

最後に吉田さんが子供達へ。


「鳥って空を飛んでて、とても自由だなぁと思う人?」
子ども達の大半が手を挙げる。
「実はねぇ鳥ってあんなに大空飛んでるけど、自由じゃないんよ。」

「えーっ!!!!」一同騒然。


鳥は自分の住処や越冬するための場所が必ず決まっている。ジョウビタキでいうと徳島(阿南)とロシアの行き来を毎年繰り返していて、その場所が工事などで壊されてしまうことがあると、鳥は生きられなくなるんだ。

だから鳥は自由に空を飛んでいるようにみえて飛ぶルートは決まっていてみんなが思っているより自由じゃないと語る吉田さん。

鳥を通して自然環境の保護の大切さを話してくれた吉田さん。達人さんと出会ったことで、鳥や自然環境のことに対して、より深い関心が自分の中に生まれていたことにハッと気づかされた時間でした。


0 件のコメント:

コメントを投稿